──翌日。
駅前には、二人の美少女と一人の美青年がいた。
片方の背が高い方の美少女は、金髪の長い髪をツインテールにして、セーラー風の水色のワンピース。
それに黄色のヒールを合わせている。
もう片方の背が低い方の美少女は、ぶかっとした青いフードつきパーカーから、白く細い足が出ている。
黒いニーハイに白いスニーカーを合わせている。黒い艶やかな髪を、ゆるゆるに巻いて下ろしている。
一方、美青年の方は、ふわっとした茶髪に赤渕メガネ、黒いワイシャツに赤いネクタイと、ホストのような格好をしている。
それが似合っているのだから、周りは皆、顔を赤く染める。
周りの騒がしさを知ってか知らずか、本人たちは、淡々と話をはじめる。
「セリナ、理夢、いいか?」
青年が二人に問いかける。
「私は大丈夫!理夢は?」
どうやら、金髪ツインテールがセリナというらしく、セリナは理夢と呼ばれた黒髪美少女の顔をのぞく。
「わ、わたしも、大丈夫なのです」
たどたどしく話す理夢の頭を撫でたセリナは、青年に向き直る。
「私と理夢は男の人の方よね?夢生は女の人でしょ?そっちは一人で大丈夫なの?」
どうやら、夢生というらしい青年の方を、キリッとみて話すセリナ。
その横では、理夢が不安そうにのぞいている。
やがて、夢生はニヤリと笑ったかと思うと、二人に向かって口を開いた。
「大丈夫に決まってるだろ?ボクだぞ?」
二人もニヤリと笑った。