目覚めたら…そこは異世界だった。
何故か風の強い丘の上にいて、そこから見える光景はまさに別の世界だった、飛行機の代わりに未知の生物が人間を運び、また、人間も多種類いた。
『ここは…どこなんだ…。』俺はその光景に絶望しt…
ジリリリリリリ!大きな音を立てて目覚ましが鳴る。俺は目覚ましを止めて目を開けた。
『…。はぁ…。』目が覚めてもそこはいつもの日常だった。
『ったく、いい夢見てたのになー。』布団をかぶりゴロゴロ転がりながら呟く。
バンッという音とともに扉が開け放たれる。
『いつまで寝てるのかなぁー?少年よー』
ニヤニヤしなたがら腰に手を当てた母さんがこっちを見ていた。
『ちょっ!何勝手に部屋開けてんの!』
『いいじゃない〜。母と子の仲ではないか。フッフッフッ。』悪代官の様に言いながら布団に潜り込んできた。
『何してんだよ!キモイなー!』
『なんですって!?母さん傷つくわぁー…泣いちゃうぞー?』
『もう!ウザい!早く離れてよ!』
『はいはい。早く起きなさいね?』母さんは起き上がりながら言い、部屋から出て一階に降りていった。
『ったく…毎朝毎朝…。』
俺はやれやれと首を振った。
この一連のやり取りは父さんが死んだ日から毎日続いていることだった。母さんは俺に寂しい思いをさせないように毎日こんなことをしているのだ。分かってはいるが、毎日あのテンションだと流石にめんどい。
『さーて、準備しよっかな。』やる気を出して起き上がり服を着替える。ズボンを履いて靴下を履こうとした時、1階から、キャーー!!という母さんの悲鳴が聞こえてきた。
『母さん!!!』
俺は靴下を放り投げ、部屋から出て、1階に駆け下りていった。
すごく嫌な予感がした。