Brave weapon

『あのっ…!ロベルからこの馬車に乗るようにと…』言いかけて気がつく。
御者は首を落とされ座席部分は血で赤く染まっていた。
『そん…な…。ここまで…なの…?』がくりと膝をつきうなだれる。背後に気配がして、振り返ると朱塗りの鎧を身にまとった男がロベルの首を弄びながら近づいてきた。
『ククク…。少女よ、貴様のナイトは我が殺したぞ?ほら、見えるであろう?』
『やめてっ…!ロベルっ…。』ロベルの首を振り回されまた涙が出そうになった。
『いい顔だ…。我らから逃げずにいればまだ生きていられたものを…。実に残念だ。』薄ら笑いを浮かべながら朱塗りの鎧男はそう言い捨てた。
『この…この裏切り者!同じエルフ族のくせに…なんで…なんで!』目に涙を貯めながら必死に叫んだ。
『なんでか、だと!?決まっている!楽しいからさ!フハハハ!』男はロベルの首を投げ捨て腰の細長いロングソードの柄に手をかけた。
『さて、鬼ごっこは終わりだ。貴様にはここで死んでもらう。ククク…悪く思うな。』
言い終わるが早いかロングソードを抜き、少女に向けて構える。
『さらばだ!』
少女に向けてロングソードが振られた。