「…あの」

ん?玄関の先から声がする。

「蓮琉さん、声してますけど」

「行きたいけど…ちょっと支度したいから愛麗相手しててくれるか?」

「あ、はい。了解です」

蓮琉さんに言われて私は玄関まで向かった

「どちら様ですか?」

「…あの御守り買おうと思ったんですけど」

「あぁ…すいません。すぐに来ますので
少しお待ちください。」

蓮琉さん…早くしてよ。
お客さんですよー

「すいません、遅くなって」

「蓮琉さん、ズレてます…っと。」

「お、ありがとな。ちょっといってくるね」

私はまた居間へ向かった
紗桜さんも…くつろいでるし。
皆さんお仕事ですよー…って思うんだけどなぁ。

「あれ、早いですね。すぐ終わったんですか」

「うん…愛麗、ちょっとこっち来て」

どうしたんだろ、いつもより力ない声
甘えたい…とかそういうことかなぁ?
近づけば、蓮琉さんは私をぎゅっと抱きしめてきた。

「は、蓮琉さん!?」

「…愛麗が、外に出るの危険。
俺、どんどん独占欲が湧くなんて情ねぇ」

「どういうこと?…今何があったの?」

「あいつも、愛麗のこと可愛いって言ってた。…俺心配だよ。」

「…私、鈍感だから多分大丈夫だと思う
あれほど、蓮琉さんがいろいろ言ってきてもなにも返さなかったでしょう?」

「それとこれとは…」