その言葉を無視…したんだ。
私はしたよ。
どんなに頑張ってもあいつはついてくる
神社にいるのは間違いだろう…この人
だって、神主らしくないよ!!
チャラいし…なんか祀ってある神に失礼だって。

「待てって。なんで…逃げるの」

当たり前でしょう。だってこんな人相手にしたら…
ダメだと、思います
とにかく、ここは逃げないと。

「逃がさない」

「離して!」

誰もいないことが幸い?いや、違う
誰かいないのかな。
あー、もう!!

「逃げませんから。離してください」

「本当に?」

…ホントだっつーの。
やっと離してくれた神主。

「なに、男苦手?怖いの?」

…だから何。
怖くもないし、苦手でもない。
彼氏を作るのが面倒なだけ

「話はそれだけですか。もう、帰っても」

「だから、質問に答えろって。なぁ」

…仕方ない答えてやろう。

「怖くもないし、苦手でもない。」

「そうなんだ」

…何?キモちわるいよ
ニヤニヤしやがって。

「俺、佐久間蓮琉。」

佐久間蓮琉…ね。

「今年で22歳。君は…高校生かな」

「なんだっていいでしょう。 」

自己紹介か。
しなくていいかなぁ。
こんな人と仲良くなりたいわけじゃないから

「名前くらい教えてくれてもいいじゃん」

「今後一切ここには来ませんから」

そういうと、佐久間さんは
私に…こう、言ったんだ

「いや、君はまた、ここに来たくなるよ。
絶対にね。」

絶対に行くわけない。
行かない。