「はぁ…はぁ…はぁ」

…走ってきちゃった。
あれ?…財布、忘れてきちゃった!?
何でなの?
もう…佐久間さんは違う人。
こんな事するなんて、思ってなかった。
というか、忘れている私がバカで。

「誰だって、したいときあるよね…なのに」

家へと帰りつつ…そう呟いた。
そこに

「七彩さんみーつけた。」

翔惟くん?…何、その笑顔
目が笑ってない。

「もう、何で逃げるんですか。僕達、幼馴染みなんでしょう?」

「しらないっ。翔惟くん…違う、違う」

「違うって?何も違わないよ。貴方の知っている僕ですよ。
それと、アノ人は居ないんですね」

アノ人?…蓮琉さんか。

「いた方がいいの?」

「いや、いなくて良かったです。…はい。」

…小さな声でゆっくりと呟いたのが

やっと、復讐の幕開けだ…と。

「七彩さん、僕のこと…キライデスカ?」