佐久間さんは、私を送ってくれた。
その時に

「明日、時間あったら神社においで。」

行ってやるもんか…
なんで、言うこと聞かなきゃならないの?
確かに、テストで…
だけど、あの人は彼女になれと言っただけだ。関係ない。うん、関係ないよね。

「…行かなきゃダメですか?」

「できれば、来て欲しいかな。」

…その笑顔、反則だよ。
嫌いになれない…あー、もう。
仕方ない、行ってみるかな。なにされんだろ

「でも、何するか教えて下さい」

「デート。だめ?」

…デート?偽彼氏なのに?
する必要性は?また…皆に言われるよ
七彩さんは…とか何とか。別にいいけど
迷惑は掛けたくない。だから…

「ダメです」

「人に言われるから?」

「…だとしたら?」

私が言うと…佐久間さんは私の方にスッと近づいてギュッと抱きしめてきた。
そして

「何か言われたら、ここで晴らせばいいじゃん!ね?」

…行く気なんですね。
まぁ…仕方ないか。どうして私が折れてんの?
間違ってるよね??

「…できれば、学校の人がいない所で」

「了解!」

うん…これでいいんだよね?
何か違う気がするけど。その優しい笑顔で了解とか言われちゃうと…
断れなくなるよ…どうしよう。