ーーーー10年前ーーーー



「瑠璃ちゃん。ごめんね・・・
約束、守れなくなっちゃった」



「えっ!なんで?
瑠璃、なんか嫌なことした?」




「ううん。違うよ・・・
これ、あげる!!じゃ・・・」


手の平にのせられたのは、
小さな綺麗な石ーーー



おいかけようとしたら
石につまずいて転んでしまった


龍くんの背中がどんどん
遠くなっていく



「龍くん!!」

よんでも、ふりかえっては
くれなかった・・・



龍くんのこと、転んだ痛さで
涙があふれてくるーー



「龍くん?な・・んで?
わかんないよーーー・・・」






石はさびしく光をはなっていた。





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その後、龍くんはすぐに
どこかへ引っ越していったらしい




今になっては笑える思い出話だけど、

小さい頃のあたしにとっては
すごくつらい出来事だった・・・