男性の声に私に突然ドクンドクンと強い鼓動をうちならしやがて息苦しくなって思わず私はその場にかかんだ。


心臓がまるで何者かに捕まれるようにぎゅっ…と痛みをおびあつくなってきた。


――た、たすけて…。


私は自分の胸を押さえつつ再びその助けを求めながら再度その二人を見つめるとその二人はきつくお互いの体を抱き締めたままその水面にうつる姿に思わず息をのんだ。


水面にうつるその高貴な男性の姿は…先程の女性に…そしてその女性の姿は男性の姿をうつしていたのだ。


―――ど…どーゆうこと……??

激しく胸をしめつける痛みと一緒に水面の波紋がやがて二人の姿をかきけすように広がる。