「も、もしかして……単さま??」



私、夢みてるのかしら……??
いや、これ絶対、夢よね……だって彼女……永山 単〈ナガヤマ ヒトエ〉さまは、同じ中学の同級生だった方―――。

でも確かお嬢様御用達の学園の高等部に入学なさったはず……まさか、ここにいるわけない彼女が…しかもこの共学の学校にいるなんて夢をみているとしか思えなくて私は思わず目を擦ってみたが彼女は優雅な笑みを浮かべつつ私の右側に並んだ。



「オホホ……そんなに驚いた目で歓迎していただけるなんて嬉しいわー。」


歓迎していた訳ではないけどひきつった笑顔を連ねた。



「ええ、あの失礼ですけど学園をお間違えじゃなくて??」



驚きのあまり喉の奥から声を絞り出した私に単さまは甲高くお上品に笑う。