笑顔で駆け寄ってきた皐月を力強く抱きしめたショコの様子に驚いてはいたけどショコに腕をまわして背中をポンポンと軽く叩く皐月の様子に自分が知っている彼女の変化に戸惑いつつ複雑な気持ちで二人の横を通りすぎ道場のなかをのぞいた。
「誰もいないじゃん…。」
「あっ…へーき!へーき! 練習してたらその内くるから…!!」
「その内って…朝練の時間決まってるんだろー。これじゃあ、昨日のショコ姉の練習道場で見てるのと変わらないじゃん。」
高校のがらん…とした道場とユルい練習スタイルに口をはさむ星の言葉にショコはポンと両手を叩き声をはずませた。