「ちょっと覗いてみるか?」


あまりにも熱心に道場を眺める皐月の強い眼差しに星も何気に気になり問いかけると皐月はまるで子犬のように愛着のある笑みを浮かべて「いいの??」と続けて返された言葉に意表をつかれて思わず照れ隠ししながら頷き二人道場の入り口へと近づいた。



道場から聞こえてきていた掛け声は近づくたびに高らかに神聖なる道場にこだまし力強い風を切る音は光すらも凪ぎ払う熱気が二人にも伝わってきた。