その音に私は星くんのベッドから身を起こしてカーテンの隙間から下を見下ろすと…そこには見慣れたボサボサ髪の男の人と威厳溢れる風体の男の人の話し声が聞こえてきた。


……Dr.哲と……まさか!!星くんのお祖父様!!


その声にガラスの窓を開け放つとふわりと…朝の優しい風が部屋の中へと飛び込んできた。



星くんのお祖父様は……以前、私と星くんが入れ替わった時も私達が入れ替わってる事に気付き…いち早く理解してくれた方でこの剣道道場の師範でもある。


バタバタしていたとはいえ…恩義あるお祖父様にご挨拶もせずに今日までその存在を忘れていたことを痛く反省し急いで着替えをすませて部屋をでた。