「宮殿にむかって………盗賊??」 「そーだ!!やつら…また民家を襲いってだんだんとこの宮殿に近づこうって魂胆だ!!」 身なりをひとまず整え俺は近くの黄金の漆器にうつる自分の姿を確認し普段の俺の姿じゃないことを認識するとウセルケペルカーが先に見晴らしのいいベランダへと向かったあとに続いた。 「――あれだ…。」 砂ぼこりをたてた荒々しい集団が数名の民の者を追い回している光景が視界にとびこんできてなぜか胸騒ぎが全身をふるいたたせた。