思い描いていなかったシチュエーションに俺は混乱したまま姉貴に問いただすといきなり目前にコンパクトミラーをさしだした。


「「あたしのことよりまず現実を受け入れてからいろいろ考えれば??」」



姉貴の突拍子のない言葉に俺は無理矢理手渡されたコンパクトミラーを受け取り鏡をのぞいて目をみはる。


「「――ちょっと……?? どーゆうつもりなんだよ!!皐月の写真はりつけたミラーなんてみせて何したいんだよ!!」」



いきなり急ブレーキに前のめりになり車は急停車したのにもっていたコンパクトミラーは助手席の奥に転がりおちた。



「――あのね…!!あたしがあんたを陥れるつもりならこんな姑息な手段なんか使わず直接やるわよ!!」