魔界で迎えたNは、微笑と共に静かに感謝を伝えた。 「お手柄だね、ヘリオ君。よく捕らえてきたな」 「まあね」 ちょっと元気が良すぎるけどさ、とヘリオは言った。 「いい。治療を始めるから連れて来てくれ」 「先に麻酔かなんかかけないのかよ?」 「いいや」 Nは酷薄に微笑む。 「麻酔は癒しの力を半減させてしまうから…な」