あるいは、彼らは私を避けるかもしれない。
その原因について彼らを責めるべきではないし、私もそんな恩知らずなことをするつもりは毛頭ない。
私は、彼らに莫大な恩と借りがある。
全てを返そうなどと恥知らずなことは思わないが__だって返せるはずがない__せめて一部でもと思って私は此処にいる。
元々彼らが此処にいるという噂を聞いて私はこの狂気の銀河に来た。
そして彼らが通るという航路を追いかけた。
それはこの銀河の中心を目指す航路の1つで、私はそれを忠実に追っていく。
途中で出会うのは私を捕らえようとする人ばかりだったけど。
私は捕まる訳には行かない。
彼らに会うまで、絶対に捕まってはいけないのだ。
だってそうしたら今度こそ、誰にも会えなくなる。
死んでも二人に会えない。
だから、捕まる訳にはいかないのだ。
絶対に。


