☆Friend&ship☆-妖精の探し人-


「どうしたの、ゼロ。凄い痣があるけど…」

「気にしないで下さい。廊下で倒れただけです」

「…階段じゃないよね?」

「廊下で倒れて階段に倒れ込んだだけです」

キースがゼロに包帯か溶接か決めかねていると、そこにウィングが現れた。

「つーか、今時階段とかめずらしーな。移動魔法陣あるんだろ?」

「あります。しかし、L君がつけると思いますか?スクーターが4、5台ありますが私は使えません」

「何で?いじめ?」

「…私はここの研究員じゃないんですといったと思うんですが…」

「あ、そういやそうだな。忘れるってそんなもん」

ウィングがニヤッと笑んだ。


「おいお前ら早く乗れよ!置いてくぜ~!」

ヘリオが甲板から声をかける。

ウィングは応えて手を振ると、風を起こしてフワリと浮いた。

「ほら急げよお前らも。ヘリオあいつ病んでるぞ」

そのまま飛んで消えたウィングを追うように、二人も下ろしてあった梯子を掴んだ。