「…何か、部屋あるんだけど」
「部屋ぁ?」
先頭を歩いていたサテが呟いた。
足を止めた二人に、しばらくしてセレンが追いつく。
「…どうした」
「部屋だよ、部屋があんの」
ウィングはそう楽し気に笑う。
振り返ると、ずっと上ってきたせいで退路はまるで深い谷のようだった。
「よ、とりあえず入っ」
「待ってろ、俺が先に入るから」
有無を言わせずウィングを押しのけセレンは部屋へと入った。
その部屋にはイルミネーションがともっていて、小さくクリスマスソングが流れていた。
そう広くはない、せいぜい5m四方。
中心のダイニングテーブルには、お菓子やジュースなど、パーティーの準備が整えてある。
そして真ん中にはプレゼントボックスが三つ置いてあった。
「…危険はなさそうだ」
「はいはい」
ウィングはつまらなさそうにそう言って入る。
サテはそれでも警戒しつつ、そっと部屋に入った。
「…」
___ガシャン
と、退路が断たれた。
「さてさてさてと?」
ウィングはさっそくプレゼントを開けにかかった。
「待てって…」
セレンの静止も空しく、ウィングはリボンを解いて。
「わ」
びよよーんと、カードが飛び出してきた。
「…1?」
「…」
セレンは、ため息をつきつつ、右の箱を開けた。
びよよよーん。
「…3」
サテも、それに倣った。
「…」
ぼよぉーん。
「…2」
なんだこれ、といった感じだ。
残念ながらこの部屋には扉はない。
はずれの部屋だったのだろうか、そう三人は思ったが。
それはおかしい、だって“三本とも正しい道”なんだから。
それとも選択の部屋だったのだろうか?
___ぱっぱかぱーん
___それでは、王様ゲームを開始しまーす
「…ふざけてやがる」
ウィングはそう言った。
「…早く終わらせればいいだけだろう」
きっと遠回りの道なんだろうな、そうセレンは思った。


