☆Friend&ship☆-妖精の探し人-


「さぁーてと。大ボスさんはどこにいらっしゃるのかねぇ?」

「…僕はまだ一言も言ってないからね、協力しないからね」

「じゃあその辺で待ってろ回復ヒツジ。ウールでも売って稼いどけ」

「ひつ…!!」

「…」

ウィングの軽口に、サテは傷ついた。

セレンはじっと二人を見ている。

「…待てよ、お前には会ったことなんてないぞ!?初対面だぞ!?初対面でその無礼さとはどういうことだこの…」

サテはぶつぶつ言っている。

セレンはじっとサテを見ていた。

「…」

「…」

「…」

「…何、その熱視線」

「…モフモフしたい。ツノがツボだ」

「ざけんな変態」

「…」

珍しく間のないツッコミに、セレンは無表情にサテを見ていた。

「キング、いじめられた。もう立ち直れない。心折れたもう無理」

「よしよしいいコだなセレン君」

勝手な告げ口にキングは笑ってそういなす。

「最近小動物度が上がってきたセレン君に質問です。俺のジョーぉっブは何でしょーか?」

「腹黒ドS鬼畜調教師と書いて獣使い」

「ちなみに違うぜ船に帰ったら覚悟しろ」

セレンはチラ、とフードの下からキングを見上げた。

「…怖いです」

「だろーな小動物」

吹雪に負けず、セレンは少しだけキングから離れた。


「つか、アスタぁ、前みたいにオーブで移動しようよ」

「いや、無理なの。いわばこのフィールド全体ダンジョン化しちまってるから、ダンジョンの中で移動使えないのは知ってるだろ?」

「なるほどねぇ」

無理言って悪かったよ、とへリオは至極楽しそうに言った。

「…っ」

そのとき強く吹いた風。

キースは僅かに足を踏み外し、体から一気に冷汗が噴き出る。

「うわぁっ!?」

ギュッと目をつぶっても、雪に倒れ伏す感覚はない。

「おい、大丈夫かよ?」

「…」

すぐ後ろにいたセレンが、飛ばされかけたキースを支えたらしい。

「うん。ごめんね、セレン。ありがと」

「…」

セレンは頷きつつ、抱えたキースをそっと離した。


「この先、さらに風つよくなるぞー」

アスタがそう怒鳴った。

確かに吹雪は強くなってきている。

小柄なキースが吹っ飛ばされたのも無理はない。

「おっと」

飛んできた氷塊に、へリオは盾をふるった。

「…俺が前に立つ」

「いける?俺も立つよ。アスタ下がって。ここやっべーや」

頷きつつ、アスタは立ち位置をへリオに譲った。