ノーティーアップル



先ほど永井とひたすら話して表情筋が疲れてたのにもかかわらず、りこともいい時間までお互い沢山話をした。

家族のこと、趣味のこと、学生時代のこと、過去の恋愛について。

一番驚いたのは、実は彼女が内定式の時から自分のことをいいなと思っていてくれたことだった。
こちらからしたら美人な彼女にとっては、全く恋愛対象になるとすら思ってなかったのに。


逆に一番驚かれたのは、自分の女性遍歴について。
今まで片手で収まるくらいの女性と付き合ってきたけど、自分から告白したことは今回が初めてと伝えた時に見せた、怒りと呆れが混じった顔は傑作だった。


…そうだ、最後にこのことを伝えよう。


「このカクテルさ、りこに似合うよね。
甘いビジュアルのくせに、たまにすごく大胆な行動したり、かと思ったらかわいいこと言いだしたり。
悪戯なって形容詞、君にぴったりだなって初めてここで飲んだ時に思ったんだ」

それを聞いてきょとんとする彼女。

「そんなキザな事言われ慣れてないからなんて返せばいいかわかんないよ。
凪くんの目にはそういう風に映ってたかもだけど、実際はただの強がりで素直じゃないだけだよ。
わかってるだろうけど」

「そういうとこも君らしくていいんじゃない?」

本人にとっては欠点かもしれないけど、自分にとってはそれを含めて彼女なのだからむしろ魅力でしかなかった。