「そんな風に思ってたの、全然知らなかった。
強がりすぎなんだよ。無理に軽い女なんか演じなくていいのに」
思わず少し語気が強くなる。
「よくわかってるなぁ…
昔からそうなの。
あんまり甘えるのも自分を出すのも得意じゃなくて。
凪くんみたいに優しくて空気が読めちゃう人にはわがまま言えるんだけど。
やっぱり重いとか思われたくないし、結局自分の首締めちゃってた。
だから今の状況は素直に嬉しいんだけどまだ信じられない」
そう言って恥ずかしそうに彼女が笑った。
「君のおかげでポーカーフェースが上手くなったのはいいんだけど…
その分悩んだこともあった。
君には彼氏がいると思ってたし、都合のいい男に思われてるって諦めてたし。
こんな先が見えない関係いつまでも続けるわけにもいかないのは理解してたんだけどね。
でも結局君と会うと、居心地がよくてまだしばらくはこのままいればいいかって思ってたはずだったんだけど…
思い切って素直になってみてよかった。
図らずも君のアドバイスがここにきて功を奏したね」
「一番素直じゃないのは私なのにね。人に厳しいからなー、私」
悪戯っぽく口角を上げて彼女が言う。
いつもの調子を取り戻してきたみたいだ。

