「ねぇ…」


真っ赤に染めあがった倉庫と私。


タクは救急車に運ばれ、それにはケンちゃんがついていった。


倒れていた、鬼龍と龍火のメンバーは、自分たちの倉庫で待機していた人たちに運び出され、ここには私、ジン、リュウだけになった。


しばらくの沈黙の中、私は声をあげた。


「少しだけ、私の昔話を聞いてもらえないかなぁ…」


二人に背を向けていた私は、後ろを振り返り、笑顔を作る。


笑顔が引きつるのがわかる。


あーあ、この顔は失敗。


そんな私を見て、二人は軽く頷く。