恋をしよう!

「わーっ、やったー!

どこ行こうか?」

嬉しそうに聞いてきた田村に、
「カラオケがいいんじゃない?

最近、行ってないし」

荻原は答えた。

2人は楽しそうに話をしながら、掲示板の前から立ち去った。

彼女たちがいなくなった後、僕は中間テストの順位表が貼られている掲示板の前に立った。

荻原の名前はすぐに見つかった。

「へえ、8番なのか…」

最高点は数学と日本史の100点で、最低点は英語の79点だった。

――いいよ、行こうか

先ほどの荻原の言葉が、頭から離れられなかった。

「賭けはどうしたんだよ…。

100点を取ったら好きになるとかって言う賭けはどこに行ったんだよ…」

呟いた後、僕はそっと、“荻原美咲”と言う名前を指でなぞった。