恋をしよう!

「――その顔さ」

思わず呟いた僕に、
「えっ?」

美咲が僕に視線を向けた。

「…やっぱり、何でもない」

首を横に振った僕に、
「えーっ、何ですかー?」

美咲が顔を近づけてきた。

「うわっ…!」

バシャンと、またプールの中へと入ることになってしまった。

言える訳がないだろうに。

水の中に沈みそうになりながら、僕は思った。

その色っぽい顔を僕以外のヤツに絶対に見せるなって言ったら、君はヤキモチだ何とかだと言って騒ぎ出すだろ?

とりあえず、その顔を見せる相手が僕だけでよかったと本当に思った。

グイッとまた腕を引っ張られたかと思ったら、僕の躰は再び水面に引きあげられた。