恋をしよう!

「優しいから」

その質問にわたしは答えた。

「授業はわかりやすいし、わからない問題があったら丁寧に解説してくれるし、何より…」

何より、入試の時にシャープペンが壊れて困っていたわたしに先生は自分のシャープペンを貸してくれたのだ。

そのシャープペンは今でも大切にペンケースの中にしまっている。

「かっこいいから」

「最終的には顔なの?」

「顔はもちろんのことだけど、性格とか躰つきとかそれを含めてのかっこいいなの!」

「全く理解できないわ…」

梨代ちゃんは話がついて行けないと言う顔をした。

「それよりも、わたしの方からも聞いていい?」

そう聞いたわたしに、
「別にいいけど、あたしが答えることができる範囲でね」

梨代ちゃんは言った。