恋をしよう!

「俺、荻原先輩のことが好きだったんです」

古川くんが言った。

「告白して振られても、その気持ちは変わりませんでした。

でも荻原先輩に泣かれて、叱られて…先生に対する荻原先輩の気持ちを聞かされたら、もう…」

古川くんはブレザーの胸ポケットからスマートフォンを取り出すと、
「これ」

先生にスマートフォンを差し出した。

「僕にどうしろって言うんだ?」

訳がわからないと言うように聞いた先生に、
「あなたがそのデータを削除してください。

今後はあなたにも、荻原先輩にも近づきません」

古川くんが言った。

「そう言って、本当は別のところでデータをとって…」

「それだけです。

データは、たったのそれだけです」

先生の言葉をさえぎるように、古川くんが言った。