恋をしよう!

その苦しさから逃れるように呼吸をすると、
「それから…もう用がある時以外は数学準備室にこないで欲しい」

僕は言った。

「そんな、何で…?」

君の顔を見るのがつらいんだよ…。

好きなのに別れるから、顔を見るのが怖いんだよ…。

「別れるんだから、もうくる必要なんてないだろ?」

僕は言った。

「荻原、すまない」

これ以上苦しい思いをしたくなくて、僕は電話を切った。

「えっ、ちょっ…!?」

美咲の声が聞こえたけど、無視をした。

スマートフォンを耳から離すと、
「お見事でしたね」

古川の声が聞こえたので、僕は彼に視線を向けた。

苦しい思いをしている僕とは正反対に、古川は涼しい顔で僕を見ていた。

誰のせいで苦しい思いをしているんだよ…!

奥歯を噛みしめ、古川をにらみつけた。