恋をしよう!

部屋に到着すると、早速荻原に電話をした。

「花火大会ですか?」

そう聞いてきた荻原に、
「ああ、8月10日に開催されるそうだ」

僕は答えた。

ガラッと窓を開けると、それまでムッとして蒸し暑かった部屋に冷たい風が入ってきた。

「先生、その日はわたしの…」

「誕生日だろ?

この前教えてくれたじゃないか」

荻原の話をさえぎるように、僕は言った。

「覚えていてくれたんですね…」

そう言った荻原に、
「たまたま君の誕生日が花火大会と重なっただけだよ」

僕は言った。

「それでも嬉しいです」

電話越しだけど、荻原の笑った顔が見えたような気がした。