恋をしよう!

「わたしだって…」

そう言って背伸びをして先生の頬にキスしようとしたその時だった。

ポツリ…

わたしの頭のうえに冷たいものが当たった。

「えっ?」

先生と一緒に空を見あげると、灰色の雲からポツリポツリと雨が降っていた。

「マジかよ」

先生が呟いたのと同時に、ザーッと雨が降り出してきた。

「わっ、これはマズい!」

先生は着ていたジャケットを脱いで頭にかぶると、
「荻原、車に戻るぞ!」

ジャケットの中に入るようにと促してきた。

「は、はい」

わたしは戸惑いながらジャケットの中へと入ると、先生と一緒に車へと戻った。

ドアを閉めると、
「いやあ、驚いたな」

「驚きましたね」

ショルダーバックからハンカチを取り出すと、雫をぬぐった。