恋をしよう!

「えっ、先生?」

驚いたわたしに、
「僕らを知っている人は誰もいないんだ。

堂々と手を繋いでもいいだろ?」

先生は繋いでいる手を見せて、得意気に笑った。

「そうですね!」

わたしは首を縦に振ってうなずくと、
「先生、どうせだったら腕を組んでもいいですか?」
と、聞いた。

「えっ…仕方ないな、今日は特別だぞ」

「わーい!」

わたしは先生の腕に抱きつくように腕を組んだ。

フワリと、腕から先生の匂いがした。

わーっ、先生の匂いを嗅いだの初めてだ。

「先生、すごくいい匂いがします」

鼻をクンクンと動かしたわたしに、
「荻原、君は犬か」

先生が呆れたと言うように言った。