「彼女、嫌がってるだろ!

離せよ!」

僕の怒鳴り声に、
「す、すみません…」

男は慌てたように謝ると、その場から走り去って行った。

やれやれ、これで帰れる…。

そう思って僕もその場から立ち去ろうとしたら、
「あの…」

彼女が僕を呼び止めた。

「じゃあ」

僕は手をあげると、その場から走り去った。

お礼なんてどうでもいい。

僕は早く帰ってテレビを見たいだけなんだ。

そう思いながら、僕は学校を後にした。

やれやれ、とんでもないところに遭遇したな…。