「いいよ、突然そんなことを言われたら誰だってそうなっちゃうよね。

でも去年あなたに抱かれてから、私は誰とも関係を持ってないから」

「そうだ」

雪音の話をさえぎるように、僕は言った。

「君は…君はどうして、僕の前から姿を消したの?

電話もメールも繋がらなくて、そのうえ大学も退学してて…」

「あー、うん…」

雪音は言いにくそうに、唇を閉じた。

すぐに唇を開くと、
「そのことについてなんだけど、少しだけいいかな?」

雪音が言ったので、僕は首を縦に振ってうなずいた。