雪音は三白眼の瞳に僕を映すと、
「――九重になら、何をされても構わないから」
と、言った。

「やめてって言っても、やめないからな」

続けて言った僕に、
「九重のお気に召すままに」

そう言った雪音の唇をまたふさいだ。


一言で言い表すとするならば、“静か”だった。

雪音と静かに愛しあい、静かに繋がった。

「――九重…」

僕の名前を呼んだ雪音が涙を流して、僕の背中に自分の両手を回した。

「――雪音…」

僕も名前を呼ぶと、彼女の頬に唇を落とした。