カラオケ大会が終わったら雪音に全て聞いてみよう。

どうして僕とキスをしたのか。

僕のことをどう思っているのか。

心の中で引っかかっているこの思いを、全て雪音にぶつけてみよう。

雪音は教えてくれるだろうか?

それとも、笑ってごまかされるだろうか?

…もしかしたら、ふざけるなと言って怒るかも知れない。

「九重」

雪音が僕の名前を呼んだ。

「少しだけ、肩を借りていい?」

「別に構わないけど」

僕が言ったのと同時に、雪音はコテンと自分の頭を僕の肩に置いた。

これって、恋人同士のやりとりって言うヤツだよな?

本当に雪音と言う女はよくわからないと、僕は思った。