そこまで言われてしまったら、もう首を縦に振ってうなずくしか他がないだろう。

「わかった、今年も出るよ」

そう答えた僕に、
「やった、絶対に応援に行くから!」

雪音は嬉しそうにガッツポーズをした。

「じゃあ、町内会長に出場申請の連絡をしてくる」

母はそう言うと、家の中へと入って行った。

ああ、本当に出場することになってしまった…。

「九重」

雪音が僕の名前を呼んだ。

「楽しみにしてるからね」

笑顔でそう言った彼女に、
「うん」

僕は首を縦に振ってうなずいた。