雪音とキスをした。

それもごく自然に、当たり前のように、彼女とキスをした。

自分でもどうしてそう言う流れになってしまったのかは、よくわからなかった。

雪音が僕の名前を呼んで、僕を見つめて…それに従うように、僕は彼女にキスをした。

それに対して、僕は抵抗を感じなかった。


学校は夏休みに入った。

「はい、ご苦労様でした」

学務課にレポートを提出すると、僕は学校を後にした。

「あっ、九重さん」

その声に視線を向けると、横山が駆け寄ってきた。

横山と会うのは定期入れの時以来である。