僕と同じくらいの身長と緻密に整った顔立ちは、確かに“雪女”とあだ名がつくなと思った。

白い着物がよく似合いそうだ。

横山は彼女のことをヤな女だとかって言って嫌っているようだったけれど、
「俺は悪い子だとは思えないんだよね」

自分が思ったことを呟いた。

と言うかさ、仲良くしようよ。

同じ大学に通っている者同士、仲良くしようよ。

人類はみな兄弟と言うじゃんか…って、横山は人類よりも麺類だって言いそうだな。

あいつ、ラーメンが好きだからな。

そんなどうでもいいことを思いながら、俺は校門の方へと足を向かわせた。