無事に家について、テレビを見ることに成功した。

「お兄ちゃん、ギリギリセーフだね」

そう言ったのは小学生の妹の三春だ。

「まあな」

僕は言い返すと、テレビの画面に視線を向けた。

修羅場シーンに遭遇したものだから二時はどうなる…違った、一時はどうなるかと思ったけれど間にあってよかった。

「でも録画してあるんだったら急いで帰る必要なんてなかったんじゃない?」

そう言った三春に、
「こう言うのはリアルタイムで見るのがいいんだよ。

録画したらDVDにダビングして家宝にするって決めてるんだよ」

僕は言い返した。

「ふーん」

「三春ももう少し大きくなったらわかるよ」

僕は三春の頭をなでた。