「次は白玉みたいに柔らかくて、モチモチしてる白い肌。

ちょっと触れたら跡がつくかもな」

「――ッ…」

まぶたから、今度は頬に唇を落としてきた。

するりと、私の手から小説が滑り落ちた。

バサッと音がして、開いたままの状態で小説が床のうえに転がった。

まだ読み始めたばかりなのに…。

手を伸ばしたくても、竜馬のキスが邪魔をしているせいで手を動かすことができない。

「最後は…やっぱり、唇かな。

桃子って言う名前の通り、桃色をしてる柔らかい唇」

「――ッ…」

その瞬間、竜馬の唇が私の唇に触れた。

肉づきのいいその感触に、どこまでも堕ちて行きそうになった。