沈む夕日を見ている。 沈んでいくのは夕日だけ? 生まれたばかりだった太陽。 何度も生まれ変わっては消えてゆく。 幾度もその身の色を変えて。 白い息を吐き出す。 振り返れば広がる闇への重力。 こうして終わる変わらない日常。 沈みきった夕日の名残。 再び色を変えた空がみるみるうちに闇に溶けていく。 ああ、なんて羨ましい。