「颯太、泣かないの」
「買ってーっっ‼」
「買ったら泣かないでお医者さんにみてもらえる?」
「買ってーっっ‼」
耳に響く泣き声。
こうして一度、癇癪をおこすと、私の言葉なんか颯太の耳に届かない…。
「お願いだから泣き止んで…?」
ぎゅっと抱きしめて
ただひたすら囁きかける。
「いう事をきかないのに叱りつけないからわがままになるんだ。」
離婚した旦那に言われた言葉。
「あんなに泣いて…ちゃんとあやしてあげないと可哀想…。親がまともに子供を相手にしてあげないから…」
出先で
見知らぬ通りすがりの他人に言われる言葉。
どんなに努力をしても
どんなに頑張っても
私の周りにはいつも、親としての私を否定する言葉ばかり浮かんでる。


