惨めな私の結婚生活は

惨めなまま、幕を閉じたけれど、離婚後もその惨めさから逃れる事はできなかった。




元々、父親と顔を合わせる機会も遊んでもらうこともなかった颯太には、離婚して父親と会えない事に対しての違和感はなかったらしい…。



それが不幸中の幸い…なんて言い方をしてもいいのか分からないけれど、離婚前から、土日の公園に2人で遊びに行くたびに、お父さんと遊んでる自分と変わらない年の男の子親子の様子を、颯太はよく目で追っていた。


言葉はなくとも…

羨ましいのかな?と母親ながらに気にかけては…

「颯太もパパの次のお休みに遊んでもらおうね。」

なんて…9割、叶わない望みを伝えていた。

それが現実になることもなく、颯太が可哀想だと元旦那に文句を言っては喧嘩になっていた。


けど…


離婚後は叶わない望みすら…

颯太に伝えることもできない惨めさ…。


だって颯太にはもう薄い期待すら持てる父親という存在がいないから…。

私が…

奪ったから?…に、なるのかな。