なのに何故か私達は気があった。
私達の出会いはおよそ二年前。それからずっと一緒にいる。
「ねえ、泉は部活何に入るの??」
麗奈の質問に、私はすかさず答えた。
「美術部」
「あはっ、やっぱりー」
「それ以外は考えられない」
絵を描くことは、私にとって唯一やる気のおこるものだった。
「運動部は??私テニス部とか向いてない?」
そう言って麗奈はラケットを振るふりをする。
「いいんじゃない?麗奈ならうまくできるよ」
「ほんと!?じゃあやってみよっかなぁ」
そうはいったが麗奈はすぐに意見を変えた。
「やっぱり、泉と一緒に美術部にはいる」
「絵描くの苦手なのに?」
実際は苦手なんてものじゃなかったが、あえてそういった。
「えー?苦手じゃなよー」
彼女に自覚がないからだ。
「それに、中学校の時は同じ部活に入れなかったじゃん」
私が転校したのは、二年生、つまりみんなもう、何かしらの部活に入っていたのだ。