「だろうな。だってよぉ、坂道を転がりながら上がってったんだぜ。あり得なくねぇ?」
「んにゃ。あり得な〜い」
「じゃぁあの岩が落ちてきたのも仕掛け?」
「どうだろな〜…」
「何だ!わかんないのかよ!ジャスティン!」
「何でも俺が知ってると思うなよ!」

 通路は、しかしよく見ると、両端以外、岩が何回か転がったおかげで踏み固められたようになっていた。

「足元注意ね」
「も〜。めんどくさ〜い」
「あのねぇリア……」
 
 と言いかけてヴァレリーはやめた。

 めんどくさいはリアの口癖だからね。

 気にしない気にしない。

「つーことで、気分一新して進もうぜ〜!」
「おう!!」
「は〜い」
「早く帰りたい…」

 若干一名、やる気がないが、4人は薄暗い通路をてくてくと進んでいった。