ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…!ズズン!!ドッ!

 通路の幅、ギリギリの大きさの岩が、ジャスティンすれすれの所を高速で転がっていった。

「……っはぁぁ〜…」

 遠ざかる音とともに、ジャスティンは長いため息をついた。

「もう行った?岩」
「あぁ…あれか?さっき上から落ちてきた岩」
「それっぽいけど…状況考えると」 
「ジャスティン、一番近くにいたんだから、さっきと同じ岩かどうかわかんなかったのか?」
「わかるわけねぇじゃん!岩なんてどれも似たり寄ったりだろうが」
「そうか!」
「ただな、ぜってぇロミオが止められるような岩じゃなかったぜ」
「ちぇっ。まだまだじぃちゃんは越えられないか〜」
「…すごくロミオのじぃちゃんに会ってみたいわ、わたし」
「興味はあるな」
「いや〜、残念ながら今どこを放浪していることやら〜」
「あ、そうなんだ」 

「てゆうか」

 ヴァレリーの後ろから声がする。

「早く出てくんない?」

 リアがヴァレリーのお尻をつっついた。

「え?あ、ごめんごめん!」
「すっかり忘れてたぜ」

 わらわらと、4人は壁のくぼみから出た。

「ヴァレリーさ〜、腰ぷにょぷにょしてたよ?」

 鏡で顔を見ながらリアが言ってくる。

「え゙っ。そ、そう…」
「今さ〜、チアでフラフープ流行ってんのよ。あんたもやったら?あれ、マジでくびれできるのよ!」
「ほんとに〜?」
「ほんとよ!あのぽっちゃりロージーにもできたんだから!」
「えぇ〜!?」