通路は、横幅、天井ともにそれなりにある通路だった。
少し傾斜してるので、俄然、地下へと進んでる感じがする。
たまにぐらぐらと地震はあるものの、崩れるほど大きな揺れではないので、わりと順調に一行は進んでいった。
「お、そうだ」
ジャスティンはポケットをさぐると、ビー玉のような丸い物を取り出した。
淡い紫色をした、半透明のきれいな玉だ。
「テレポストーン?」
「おう。一人一個ずつ持ってようぜ」
「そうね。…いつ崩れるかわからない洞窟だもん」
「生き埋めになったら使えばいいしね」
「それ、リアル〜。ていうか、このテレポストーン、ジャスちゃんのぬくもりがする」
「うげっ」
女二人、顔をしかめる。
「何だよその反応!失礼だな!」
テレポストーンとは、魔法のテレポ(建物や洞窟の中から外へ出る魔法)の力が込めてあるマジックアイテムだ。
一回しか使用できない。
それから10分ぐらいたっただろうか。
自然洞窟だと4人とも思ってたので、まさか人工的な仕掛けがあるとは思いもしなかった。
カチッ。
誰かの足元で音がした。
「??」
「…何か音した?」
「んだな…」
ゴロゴロゴロゴロ……ズズン……!
重量級の音が近づいてくる。
