「そいつはストーンコレムっていう奴でね、全身が小石でできた珍しいモンスターなんだって!」
「へぇ〜。確かに珍しいなっ」
「そうだな……ってのんきにうなずいてる場合じゃねぇし!ヴァレリー弱点とか…うわっと!」
腕を振り回してきたストーンコレムの攻撃を、慌てしゃがんでよける。
「とう!」
その隙に、ロミオがストーンコレムの腹のあたりに拳を打ち込んだ。
力を込めた分だけみょーんと後ろへ伸び、やっぱり元に戻ってしまう。
「ぎゃはは!おもしれ〜!痛いけど!」
「おいおい、あんますっかけんなよ、ロミオ」
「そうよ!何かね、小石をまとめて大きな石にして、投げつけてくるって書いてあるし……」
と、ヴァレリーが言い終わるか終わらないうちに、いつの間にか大きな石をこしらえてたストーンコレムは、それを勢いつけて投げつけてきた!
「どぁぁぁぁっ!!」
「うぎゃぁぁぁ!!」
「きゃああぁぁぁっ!」
「っっ!!!」
立ってた男二人はかがみ、しゃがんでた女二人はさらに身をかがませた。
ドカァッ!!
凄まじい勢いで、ちょうどリアの真上の壁にめり込む。
バサァッとリアの頭に土が落ちてきた。
「…………」
その落ちてきた土を払いもせず、リアは恐々頭の上の石を見た。
1メートルはあるゴツゴツとした石は、当たると痛いだけじゃ済まない気がする。
「リア!立て!」
動こうとしないリアの腕をつかみ、ロミオは自分の方に引き寄せた。
その途端、石がドォォンとリアのいた場所に落ちる。
「きゃぁぁぁ!」
「うぉぉ!お前いきなり騒ぐな!」
「てゆーか土まみれ〜!」
「無事なんだから文句言わないの!」
石は、スーッとまたストーンコレムの元へと戻った。
「おい!んでどーすりゃ倒せんだよ!」
剣を構えながらジャスティンが聞く。
