嫌味なリアを、ヴァレリーは半目で睨んだ。
「そもそもあんたがクリームなんて言うからじゃないのよ!!」
「いや〜ん!人のせいにしてる〜!」
「!!」
ぶん殴りたい衝動を必死におさえるヴァレリー。
彼女の肩を、ジャスティンが叩く。
「ま、おめぇもたまに失敗した方が、かわいげあっていいんじゃねぇの」
「そういう問題じゃない」
ギロリと睨まれる。
「そ、そうですか…」
「ヴァレリー!大丈夫だって!ちゃんとオレ、今日の日記に書いとくから」
「うるさいっ!」
強烈なヴァレリーの蹴りがロミオの尻に飛ぶ。
「先、進むわよ!マッピングしなきゃ!」
ヴァレリーは、プリプリしながらバッグからノートを取り出した。
「あ〜、今日の傑作よねぇ、アイスクリーム」
鏡で顔チェックしながらすぐ横でほざいているリアは無視。
ヴァレリーは上を見た。
結構高い天井だ。
今いる場所も、教室四個分あるぐらい広い。
4人が降りてきた出入口がぼんやり光っていた。
目が慣れてくれば、決して真っ暗ではない。
しかし、雷虫灯はあった方がいいという暗さ。
