「げげぇぇ〜!!」
ロミオがジャスティンの手をつかんだが、あっという間に体は洞窟の中に消えてしまった。
「ジャスティン!」
ロミオが洞窟の中に飛び込む。
「ロミオ!」
「きゃぁきゃぁ!どーしよどーしよ!」
「行かなきゃ!わたしたちも…!」
「そ、そうだけどぉ〜!」
「ほら!リア!行くよ!」
女二人は手をつなぐと、暗い洞窟にえいっと飛び込んだ。
:
:
「ジャスティン!」
2、3メートルぐらいの高さから、やわらかい土の上にストンと降り立つ。
暗闇に、まだ慣れない目でキョロキョロ辺りを見回す。
「ジャ〜スティ〜ン…うっぎゃっ」
腰にシュルシュルと黄緑色の蔦がからみついた。
「うひゃひゃ!くすぐったい!ひゃひゃひゃ!」
笑ってる間に、上へと持ち上げられる。
「笑ってる場合かよ…」
すぐそばでジャスティンの声がした。
「おう!ジャスティン!ハロウ」
「ハロウじゃねぇだろ」
「よかった〜。お前、変な魔物に食われちまったかと思ったぞ」
「食われてたまるか!しかし…まぁ…」
見下ろした先に、蛍光黄緑色の気味の悪い魔物がいる。
3メートルぐらいはある横型の楕円形の頭の下に、無数に生えてる触手。
開いた口には細かな牙がびっしり生え、赤い舌が見え隠れしていた。
「食われるところだな、俺たち」
「飯食うどころか飯にされんのか!」
とはいえ、どこか冷静な男二人だった。
「どーするジャスティン」
「つってもなぁ…」
